サポート通信 085号2018年7月1日発行
民泊は「民泊新法」でどう変化していくか?
これまで賛否両論あった民泊ビジネスに、2018年6月15日より住宅宿泊事業法(民泊新法)が施行されました。住宅宿泊事業者は住宅宿泊業者としての届出が必要であり、年間の宿泊日数が180日を超えない事を運営する条件として定めています。180日を超える場合は、「旅館業法」の法律が適用され、旅館業の営業許可が必要となります。
今までは民泊事業に法律が追いつかず、法的にグレーな状態で運営する事業者が多く居住者同士のトラブルや近隣からの苦情も多く問題視されていましたが、新法では、床面積に応じた宿泊者数の制限、清掃の徹底、非常用照明器具の設置、避難経路の表示、外国人宿泊者向けの外国語での表記宿泊者名簿の管理、定期的に宿泊者情報の提出、民泊事業を行っているという標識の掲示、近隣住民への配慮もが明記されています。
これで一定のルールが明文化され、 一旦、賃貸業との区分もできました。
一方、個人民泊オーナーは、家主不在は1時間まで、という現実的でない義務が課せられ営業をやめる個人家主が相次いでいます。新法の特徴として、届出制で開始ができる事や、これまで規制がかかった住居専用地域でも営業が出来る事は朗報と言えますが、違反した場合の罰則規定が厳しくなっていますので、慎重な検討が必要です。
今回の施策が今後どのように影響していくか、賃貸業側から眺めていきます。