不動産業界のIT化・ペーパーレス化
アーバンレポート 第255号2020年9月発行
今年の4月7日に新型コロナウイルス流行の影響で政府より緊急事態宣言が発出され、感染拡大を防止する為に外出を自粛しなければならない日々が続きました。そのような中、話題となったのが「テレワーク」です。事務所ではなく自宅等で業務を行うことにより、密閉・密集・密接の3つの密を防ぐことができ、感染拡大の防止に繋がります。
しかし、ある民間の調査によると、在宅勤務中の人の中で64.2%の人が在宅勤務の指示があっても出社せざるを得なかった経験があるといいます。
なぜなら、押印や書類へのサインなど、紙書類の処理を行う必要があるからです。日本全国でテレワークや業務のIT化・ペーパーレス化に注目が集まっている今、不動産業界の動きについて考察していきます。
少し昔のデータになりますが、厚生労働省の調査によると、アメリカのIT資本投入量を1とした時の、日本におけるIT資本投入量はほとんどの業界で下回っており、中でも不動産業界は遅れていることが分かります。
2017年、オンラインで重要事項説明を行う「IT重説」が本格始動し、遅れていると言われている不動産業界も少しずつIT化が進んできましたが、まだまだIT化を進めペーパーレス、オンラインで行える業務があり、システムを導入する業者が増えてきました。