書名:「地図と拳」
ジャンル | おすすめ度 (★1~★5まで) |
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歴史小説 | ★★★ |
書評 |
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本書『地図と拳』は、1899年の夏、軍人の高木と通訳の細川が、ロシアが支配する大都市ハルビンを目指す船の中で、奇妙な話を耳にしたところから始まります。満洲にある李家鎮という聞いたこともない町から来た男は、土には〈一番偉い「作物が育つ土」、暖をとれる「燃える土」、そして役に立たない「燃えない土」の三種類がある〉と言う。細川は、その話から重要な軍事機密に気がつき、義和団の乱で荒廃寸前の李家鎮へと向かう。 |